USCPA受験の振り返り
新卒就活時、専門性が無い事をコンプレックスに感じた。
仕事をしていく中で、「この仕事を続けて、将来大丈夫かな」と不安を感じた。
英語力、低下すると嫌だなと思った。
そんな将来に対する不安や危機感に突き動かされ、ほとんど衝動的に始めたUSCPAの勉強ですが、今年5月末のスコアリリースを経て無事完走しました。
そこで「合格したら絶対にやりたい!」と思っていた、これまでの振り返りをまとめ、ブログ投稿することにようやく着手しました。
どれくらいのお金が必要なのか、どれくらいの時間が必要かなど、USCPAに挑戦するかどうか悩んでいる方々の参考になれば嬉しいです。
総費用: 1,501,171円 +α
~ざっくり内訳~
- 予備校代: 489,250
- 単位認定試験費用: 65,000(会計単位0のスタート)
- 学歴審査費用: 33,359
- 受験費用(総回数8回): 812,248
- 大阪渡航費用: 34,995(1度だけ、東京の試験会場を予約できず大阪へ)
- 追加教材・講義代: 66,319
- +α: 予備校への交通費や、カフェでの勉強代を含めると、絶対もう数万円使っています
よく「100万円で取れる、コスパ最強の資格!」と耳にしました。確かに全科目一発合格していた場合は、100万以内で済ませるのも夢じゃないですね。ただ、若干円高に最近動いたとはいえ、円安がかなり進んだ状況を考慮すると、100万は超えやすいラインになっているかもしれません。
また、もしライセンス登録を目指す場合、下記費用も発生します。こちらは、アラスカ州受験→ワシントン州へ合格実績を移行しライセンス登録するパターンとなります。
- ライセンス要件を満たすための、追加単位受験費用(9科目分):169,000円発生済み
- USCPA Ethics の受験費用
- アラスカ州から合格実績を、ワシントン州に移行する費用
- 州移行に伴う、学歴審査再申請費用
- 予備校のライセンスサポートサービス費用(私の様に、現職にライセンス登録を行うためのサインをして頂ける、USCPAの方がいらっしゃらない場合発生する可能性が高いです。)
把握しているだけで、これだけあります。200万円突破しそうですね(笑)。
トータル勉強時間: 2,873時間
一部スコアリリースまでの、「万一不合格だった時に備えた勉強時間」を含んでいる数字になります。
実に2年7か月かかりました。簡単に受かるとは思っていませんでしたが、まさか3年近く費やしてしまうとは思いませんでした。非効率的な勉強していた自分の落ち度もあるため、仕方がないです。
受験時の知識背景ですが、下記レベルはありました。
1.簿記2級合格済み
2.TOEIC930点
また、仕事は会計関連ではありません。
今後の勉強で、絶対にやらないと決めた事
- まとめノートの作成
まとめの8割ぐらい、2回以上見直していなかったと思います。まとめても、参照しなかった物がほとんどです。既にまとめノートがあるを忘れ、同じまとめを作っていたというパターンもありました。今思うと、「たくさんまとめたぞ!」の満足感に浸るだけで終わっていたと思います。そのため、まとめノートの作成は個人的に、本当にお勧めしません。行うとしても、教科書の関連箇所に1〜2文でまとめる程度にとどめた方がいいです。
- 集中できないのに、勉強する
疲労やストレスで「今日は勉強に集中できなさそう」という日も、義務感で教室授業(8時間ぐらい)に出席していました。案の定、授業の内容が頭に入らず、その後家で勉強し直すという効率が悪い事に……。受験が長期化した最大の原因はこれだったと思います。集中できない時は、思い切って休む!リフレッシュする!自分にとって効果のあるリラックス方法を把握しておく事も、本当に重要でした。
USCPAを勉強して、本当によかったと思う事
- 早寝早起きが身に付いた
仕事の後は疲労で勉強に集中できなかったため、主に朝勉強していました。その結果今も、5時までには目が覚め朝活ができる体内時計になっています。試験後はそれを活かし、朝は転職活動を行ったり、やりたい作業に没頭しています。
- 色んな生き方(キャリア)を知るきっかけを得られた
予備校の先生や勉強仲間など、USCPAを通じた新しい出会いがあり、「こういうキャリアもあるんだ」や「そういう生き方もあるんだ」と、狭かった自分の世界を少しは広げる事ができたと思います。USCPAの勉強が無かった場合、毎日同じ場所で同じ人としか仕事をしないため、知る事ができませんでした。
- 転職先の選択肢が増えた
監査法人、税理士法人、経理関連のポジションなど、選択肢に含める事ができる様になりました。選べる道が増えるのは、個人的に非常に嬉しいです。
- ささやかながらも、運動する習慣が身に付いた
元々、運動をする習慣は全くありませんでした。運動をするようになったきっかけは、「勉強時の集中力を上げたい!」です。気が散る原因となるアイフォンは別室に移動し、食事は集中力を高める事に貢献する食材を選び、充分な睡眠時間も確保したにも関わらず、勉強に集中できない!という時期がありました。その時思い至ったのが「運動だけしていない」という点です。ちょうど運動は脳の活発化に良いという話を聞いた事もあり、学生時代の運動着を引っ張り出してランニングを始めました。なんとなく人とすれ違うのが恥ずかしい事と、朝一から勉強したくない気分になる事が多いため、ランニングは起床後すぐになりました。試験勉強が終わった今でも、最低週1回は早朝ランニングを継続しています。ぶっちゃけると、朝に運動しても勉強に集中できない日もありました。しかし色んな文献・書籍が「運動は脳に良い」という事を証明しています。もちろん、健康にも。自分が気づいていないだけで、良い影響は積み上がっていると信じています。
USCPAを受験するデメリットは?
USCPAを勉強したメリットを挙げるのなら、デメリットも挙げてみようと思い、捻り出してみました。
- 若い時の時間を消費する(受験が長期化した場合のみ)
当時、3年近くかかるとは思わなかった事もあり、受験が終わった際「もう二十代後半…」と、なんとなく落ち込みました。受験勉強を優先するため、遊びたい事・他のやりたい事を我慢した時もあったため、こう思ってしまったのかもしれません。
- 「付き合いの悪い人」のレッテルが定着しているかも?
現職では飲み会など、様々な会社行事があります。USCPAの勉強を優先していた事もあり、必要最低限以上の飲み会は参加しませんでした。そのため飲み会に現れた私を見た同僚に、「珍しい!いる!」と、驚かれることもしばしば。参加・不参加の割合をうまく調整していると思っていたのですが、会社行事への出席率が高い人と比べると、悪目立ちしていたのかもしれません。
- 現職で出世するチャンスが減ったかも?
現職では、色んな勉強会や集まりがあります。中には、始業前や定時後に行われるものもあります。「任意」と言われた集まりには、新卒の時期を卒業するのと同時に出席をやめました。始業前に開催されるためその分早く出社する必要があり、「その時間、USCPAの勉強に使いたい」と思ったからです。しかしある日部署のリーダーに、「社長も参加する集まりはできたら出席してほしい。『不参加だった』という理由で、昇格試験に響いてしまうのは本当に勿体無いから」と言われました。そんな仕事のパフォーマンスと関係ないところで評価しないでよ…しかも時間外…と思いましたが、そこは現職の企業文化のため仕方がないです。そんな事もあり、もしかしたら出世チャンスが減るデメリットが既に発生している…?と、思いました。
以上のように、デメリットと言えるかもしれない点を挙げてみましたが、どれも主観的な意見です。受験する事自体のデメリットというより、私の世渡りが下手くそなだけの気もします(笑)。
最後に
時間もお金もかかり、長期化する受験期間がしんどい時期もありました。「何のために勉強するんだろう…」と、床に座り込みネガティブモードになる時もありました。しかし、乗り越えることで得られた努力する習慣、人脈、将来の選択肢が広がった事を踏まえると、個人的には挑戦して非常によかったです。
トータル費用、勉強時間、得られた事、失った(のかもしれない)事、詳細に書き出しましたがいかがでしょうか。受験を迷っている方々、USCPA受験の体験記を知りたい方々の参考になれば非常に嬉しいです。
もし「挑戦したいけれど、合格できるか心配」という方がいらっしゃる場合こう伝えたいです。
諦めることが一番の敵、コツコツ勉強を積み上げるのみ!
以上、ここまで読んで頂きありがとうございました!