Big4選考の落とし穴!?

Big4への転職を考えている、そこのお方。
いざ選考に進んだ時、
予想外の厄介なことに直面するの、避けたいですよね?
知っていたら、応募しなかったのに…
知っていたら、ずっと前から気をつけていたのに…
皆さんがそんな思いをしないよう、複数のBig4転職選考を経験した筆者が直面した、「予想外のこと」を紹介します。
下記疑問を、すっきり解消致します!
- 一番の予想外なことは?
- リファレンスチェックという、現職との関係性が問われる内容だよ!
- リファレンスチェックという、現職との関係性が問われる内容だよ!
- 間一髪だったことは?
- 休職の有無を、聞かれたことだよ!
- 休職の有無を、聞かれたことだよ!
- 風の噂でBig4は投資禁止と聞いた。そのせいで応募を迷っている。
- 選考時に受けた説明や、筆者が行った対策を紹介していくよ!
リファレンスチェックの実施
採用予定者や内定候補者の前職での勤務状況や、人物像などについて関係者に問い合わせることです。
職歴・経歴に詐称がないか、コンプライアンス上のリスクがないかを事前に調査することです。企業によってはリファレンスチェックと呼び、実施しているケースもあります。
エンワールド より

えっ…?現職に連絡される?
と、最も困惑した落とし穴です。
当然、「経歴詐称していたから」ではありませんよ(笑)
困惑理由1: 転職活動がバレる
筆者が務めたのは、典型的なJapanese Traditional Company(JTC)です。
転職する人間は裏切り者…と、非難はされません(笑)!
しかし辞める意思がバレるとなると、居心地の悪さが発生します。
そして一番厄介なのが、「リファレンスチェック後に、内定」のパターンです。
もし最終的に不合格の場合、
現職に「辞める意思」がばれたのに、居続けなければいけない。
そんな居心地の悪さ、想像に難くありません。

本人が気にさえしなければ、周りの目は気にならないと思います。
しかしメンタル豆腐の筆者は耐えられません(涙)
困惑理由2: シンプルに申し訳ない
会社を辞める人間のため、
日々の業務が忙しい中、
毎日遅くまで残業する上司に対し、
いなくなる人間のために(再掲)
リファレンスチェックの解答をお願いする。

いやお願いし辛いわっ!
それに加え、もし回答者にとって「手間がかかる」リファレンスチェック方法だと、余計にお願いするのが憚れます。
手間がかかるリファレンスチェックとは?
筆者は最初、リファレンスチェックは

その人の経歴が正しいか、電話で質問する…それなら対応頂くの、手間じゃないよね。
と、その時参照したWebサイトの一部しか見ておらず、口頭回答で素早く終わるものと勘違いしました。
しかし、実際に選考に進むと…

この、「Webで回答して頂く方法」が、厄介かもしれません。
ネットで情報収集すると、
- 回答に、休日午前丸々潰れた
- もうお願いされてもやりたくない
- こんなに手間なら、断った
- 記述式の設問があり、記入が大変だった
などなど、チェックに協力した方がうんざりする意見もありました。
それを見ると余計に、


お願いできるかぁっ!
と、葛藤しました。
リファレンスチェック=必ず上記の「回答者にとって、手間がかかるチェックを行う」わけではありません。
経歴確認だけを行うか、手間な方も実施するか、応募する法人やその部署によって、まちまちです。
リファレンスチェック対策
日頃から、上司や同僚と良好な関係を築く。
これに限ります。
しかし特別なアクションが必要とは思いません。
- 毎日真面目に働く
- 周りと協力し合う
- 問題を放置しない
- 情報共有する
- 期限までに仕事を片す
普通に日々努力すれば、現職と険悪な関係になる可能性は低いと思います。
しかし中には、

うちの会社は、転職=裏切り者文化なんだよ!良好な関係なんて土台無理!
という読者も、いらっしゃるかもしれません。
そういう場合、転職エージェントに相談するのをお勧めします。
色んな求職者を相手にしてきたエージェントです。
我々よりは、色んな対処方法をご存知のはずです。
積極的に、知恵をお借りしましょう。
おまけ話!
心配はそこじゃねぇ!
リファレンスチェックとはな〜んだ?の、説明資料ですが。
下記文言がありました。

皆様の応募先を
在職先に開示しません

いやそこじゃねぇよ、心配しているの。
と、思わずツッコミました。
最大の心配は、現職でお世話になった人に、ご負担ご迷惑をおかけする点です(涙)
相性悪すぎぃ!
リファレンスチェックですが、海外ではよくあるようです。
そのためか、日系より外資系企業の方が、実施率が高いです。

Big4は外資系ではありませんが、グローバルネットワークの影響で導入したのかもしれません。
しかし、ここは日本です。
終身雇用を前提とした文化を、企業によってはまだ有する国です。
優しい筆者の前職でも、お願いする時はかなり身構えました。
険悪の職場だと、より一層お願いし辛いでしょう。


何で、日本と壊滅的に相性の悪い文化を持ち込むの!
余計なところで、西洋かぶれしないでくれ。
ついついそんな愚痴をこぼした時もありました。
お願いし辛ぃ!
Big4監査法人に転職した筆者ですが。
たまに、上司の多忙さを垣間見ます。

将来また転職する場合、
もし手間なリファレンスチェックが実施される場合、
- 夜遅くまで、
- 仕事をする、
- 忙しい上司に、
- (最悪数時間)リファレンスチェックの対応をお願いする

お願いし辛ぃっ!
次の転職活動では、リファレンスチェックが無ければいいなと切に思います。
外資系への転職を狙う場合、難しそうですが(涙)…
休職歴の確認
どの選考でも、

休職したことがありますか?
という、事前アンケートがありました。
ここで筆者、

あっぶねぇえっ!
と、実は肝を冷やしました。
というのも、前職で「休職したい…」と思うほど、メンタルが落ち込んだ時期があったからです。

結局、収入が途絶えるプレッシャーに負け、休職はしませんでした。当時はその選択肢を選んで、本当に良かったです。
家庭の事情で休職したのならともかく、
「メンタル不調で休職しました」
と記録が残ると、相手に「この人うちに来ても大丈夫かなぁ」と思われそうです。
休職歴対策
パターンごとに、アドバイスをまとめました。

1. 休職歴有りの場合
ありのままを、回答しましょう。

メンタル不調が休職理由だから、書きたくない
そんな方も、中にはいらっしゃるかもしれません。
しかしBig4の選考では、高確率でリファレンスチェックがあります。

この方の休職歴なし or 休職理由は、誠ですか?

え?違いますよ?
と、現職に質問されたら一発アウトです。嘘をついたとばれる方が、選考で不利に働くでしょう。
そのため、休職歴がある時は事実を述べることを、個人的に推奨します。
また、転職エージェントに相談しましょう。
色んな求職者の例を知っており、そしてBig4人事とよく関わっているのもエージェントです。
人事がこの質問をする意図や、回答の影響度をより詳しく知っているかもしれません。
懸念事項を伝え、アドバイスを仰ぎましょう。
2. 休職歴なし、でも検討している場合
休職を望む理由は、人それぞれです。
そのため筆者からは、「休むべき!」とも、「将来の転職を見据えやめた方がいい!」とも、アドバイスできません。
しかし、「休職が、転職に影響するかを心配している」のであれば、転職エージェントに話を聞いてみましょう。

またエージェントかよ。同じアドバイスばっかり。
そう思われるかもしれませんが、やはり一番詳しそうな人の意見を仰ぐのが一番です。

このBig4は休職歴気にします。このBig4は気にしません。このBig4は、そもそも聞きません。
などなど、我々よりは確実な情報を持っています。
一人で悩むよりは、思い切って聞いてみましょう。
資産保有制限の説明
監査法人のため、資産保有の制限に関し説明があります。
面接前に頂いた資料には、大まかなルールが記載されていました。
- 〇〇グループ系列の銀行口座、証券口座など、開設禁止
- 〇〇会社が発行する、クレジットカードは所有禁止
- 日本の上場株式は、売買禁止
- 役職が上になる程、資産保有の制限が多い
- US証券市場上場の顧客関連は、ルールがもっと厳しい
- 配偶者や扶養家族にも、資産保有の制限がかかる
などなど、筆者も心臓をバクバクさせながら内容を確認していました。

人によっては「こんなに制限されるの!?」と、ショックを受ける瞬間かもしれません。
資産保有制限対策
はっきり申し上げて、抜け道はありません。
仮にあっても、監査法人で抜け道を使うと最悪犯罪で捕まります(入所後の研修で、『ルールを破り犯罪者になってしまった例』をガッツリ紹介されました)。
そのためできることと言えば、
- 制限に対する許容度を確認する
- 影響が大きいと判断した、Big4への応募は避ける
- 覚悟したうえで入社する
ぐらいです。
制限に対する許容度を確認する
大抵、一次面接前に、制限に関する説明があると思います。
熟読し、許容範囲内かどうかを判断しましょう。
もしこれが「内定後の情報共有」もしくは「資料を読んでいなかった」の場合、

これがわかっていたら、選考辞退したのに!
と、なりかねません。
そのため資料を隅から隅まで読み、受け入れられるかを判断しましょう。
影響が大きいと判断した、Big4への応募は避ける
- この株は絶対に手放したくない!
- 今のクレカ、解約は絶対嫌!
- 今の証券口座、解約は困る!
人それぞれ、こだわりがあると思います。
筆者も、「これはできたら手放したくないな…」というのがありました。
そこで行なったのが、手放したくない金融商品とその関連会社を、
応募検討中のBig4が、監査をしているか?
の、確認です。
企業の「有価証券報告書」には、「独立監査人の監査報告書」が付随しています。
そして「独立監査人の監査報告書」には、どの監査法人が企業の監査を行なったのかが、書かれています。
仮に自分が保有しているモノ全てを、同じBig4が監査している場合、

ここに入社したら、全部制限&解約かもしれない。応募はやめておこう。
という様に、自分なりに考え、決断することも可能です。
覚悟した上で入社する
できる事を挙げておいて恐縮ですが。
例え事前に散々調べても、実際に入所すると

えっ!?こんな制限もあるの!?(※実話)
と、予想外の発見があると思います。
それほど、監査法人内の資産保有制限ルールは複雑です。
そのため深く考えすぎず、

自分はBig4へ経験を積みに行くんだ。資産保有の制限は仕方がないと割り切っている。
このように、「制限があって当然マインド」で、腹を括るのも手です。
おまけ話!

Big4監査法人の話でしょ?私はBig4コンサル志望だから、関係ない。
という考えは危険です!
筆者が頂いた制限の説明資料には、
「このルールは、グループ全体に適用されます」
との記載がありました。
つまりBig4コンサルでも、Big4税理士法人でも、
Big4の枠組み内にある
という時点で、制限対象となる可能性があります。
「関係ない」と思っていると、ショックな現実に直面する可能性があるため要注意です。
ちなみに筆者、Big4監査法人ではなく、コンサルへの転職も検討しました。
その際、コンサル企業に強い転職エージェントに話を聞くと、

Big4コンサルに応募される方には、こちらの資料を事前にお渡ししています。
そうして頂いたのが、資産保有制限の説明資料でした。
そのため傷が浅く済むよう、Big4系列に応募する場合は心の準備をしておいた方が良いです。
まとめ
Big4の選考に進んだ際、直面した予想外のことは3つです。
- リファレンスチェックが実施される
- 休職歴の有無を確認される
- 資産保有制限の説明がされる
リファレンスチェックを実施されると、現職に「転職の意思」がバレます。
軽い電話口の経歴確認に留まらず、上司に「Web回答」頂く場合もあります。
普段から本業にコミットし、現職と良好な関係を築きましょう。
また転職エージェントに、実施に対する懸念事項を相談することも、頭の片隅におきましょう。
休職歴の確認では、メンタル不調などの休職を、正直に伝えるべきか迷うかもしれません。
それでも事実を答えることをベースにしつつ、懸念事項は転職エージェントに相談してみましょう。
資産保有制限の説明では、思いもしなかった制限が入所後課されることに、ショックを受けるかもしれません。
選考の初期段階で説明を受けたら、制限は許容範囲内かを、確認しましょう。
また手放したくない金融商品を、Big4が監査を行なっているか調べ、応募を避けることも可能です。
しかし監査法人の、資産保有のルールは超複雑です。
事前調査を完璧にするのは不可能なため、「代わりに実務経験を積める」と、割り切るのも一つの選択肢です。
以上、ありがとうございました!
